Tuesday, March 14, 2017

「モリエール条項」:フランスの複数の地域で国内優先へ

工事現場で労働者にフランス語を話すことを義務化する規定が復活し、ブリュッセルは保護主義への回帰の徴候として危惧している。

最近、オーストリア政府が雇用について国内優先の条項を法律に導入する準備をして、欧州メディアの不安をあおった。

フランスでは、工事現場で労働者がフランス語を話すことを義務付ける「モリエール条項」が地域レベルで増えているが、これは意図的にオーストリアを真似たものだろうか? この規定は保護主義の復活を兆しであり、これを国民戦線(FN)は否定せず、ブリュッセルは危惧している。

3月10日(金)に経済財政省が法規に関する指令を出し、その翌日、イル・ド・フランス県が計画を採択し、工事現場でフランス語が話されている条件で、公共事業で県内の中小企業を優遇することになった。「これは人種差別であり、差別的かつ実行不可能だ」とベルシでは見られている。

数日前、オーベルニュ・ローヌ・アルプ県知事ミシェル・ドルプシュが、ロラン・ウォキエス(共和党LR)が議長を務める県議会の審議の合法性に異議を唱えた。ここでは、建築現場にこのような条項を強制して、公共事業に入札する企業で外国人労働者を排除することが問題であった。

この現象は珍しくなく、特に地方自治体では多い。既にシャラント、ノール、ヴァンデ、オラン、コレス県(すべてLR)が採択している。オドフランス(LR)、ペドラロワル(LR)、ノルマンディ(民主独立連合UDI)、サントルヴァルドロワル(社会党)も工事現場の安全を守るという名目だが、実態としては欧州連合外からの派遣労働者を阻止する形で決定している。

価格破壊する企業との闘い

この規則の発案は、アングレーム市長(LR)ザヴィエル・ボンフォンの補佐ヴァンサン・ユである。その町では2016年5月に公共事業の契約に関する規則にこの条項が導入された。これは「社会保障の正社員としての掛け金を払わない派遣労働者を探して価格破壊する企業との闘い」であるとユ氏は語る。その後、ブルジュ、シャロンスルサオン(サオンエロワル)、モンフルメイル(セヌサンドニ)も同じ条項を採択した。

「この条項は外国にほぼ20万人いるフランスの派遣労働者にとって危険です」。エリザベト・モラン‐シャルティエ欧州議会議員(LR)

しかし、この傾向に対し、欧州議会議員でLRのエリザベト・モラン‐シャルティエ金曜にフランソワ・フィヨンへの手紙で警告した。ストラスブールの議会の派遣労働者指令の改訂事業の報告者として彼女は言う:「引きこもることによって雇用の問題に対処できると考えるのは幻想です。この条項は、外国にほぼ20万人いるフランスの派遣労働者にとって危険です。もし報復措置として、他の欧州くの国が、公用語を話さないという理由でフランス人の助けは要らないと決めたら何が起こりますか?」

さらに彼女は続ける。「この条項は創設者たちが欧州連合を作った時以来の欧州の理念、市民と労働者の移動の自由に反するものです。(…)我々右派と中道派は、フランスを改革する大きな責任があります。FNが我が国を引きずり込もうとする国家主義的後退の罠に陥ってはなりません」。

モラン‐シャルティエ氏は原因についても語る:そうすることで、フランスの役人は、派遣労働者に関する非常に難しい指令の改訂を得る為のパリの努力を無にする危険を冒している。1996年に採択されて以来、これによって、雇用者は、元の国の社会保障の掛け金を継続しつつ、外国に従業員を一時的に派遣できるようになった。

欧州連合に対する不満

しかし、欧州連合が東に拡大するにつれて、運輸や建築などの業界で社会的ダンピングなどで法の欠陥が利用されるようになった。確かに、2014年には、詐欺を効果的に防ぐための指令が採択された。しかし、濫用を根絶するには至らず、たとえば、労働者に「最低賃金」を支払うが、様々な手当(住居費など)を削減する下請け企業が現れた。一年前に、ブリュッセルは、「すべての人に同じ現場で同じ所得」の原則に従って、1996年の法規の改訂を提案した。

しかし、この改訂は廃案になりかけている。理事会(加盟国の会議)とストラスブールの議会で、東側の十か国程度(ポーランド・ハンガリー・ルーマニア・ブルガリアなど)が、強硬に反対している。西側の国が、濫用との闘いという名目で、東側の国の国民の移動の自由を制限しようとしていると考えているためである。「要するに保護主義的障壁を設けようとしているのでしょう。受け入れられません」ある国の外交官は言う。

東側の国は、「壁が崩れるのを見る」ために欧州連合に加盟し、巨大な自由と繁栄の空間に参加した。政府と市民は欧州連合に対して非常に不満を抱いている。生活水準は大いに工場したが、西側に全く追いついていないからである。

欧州委員会と欧州議会は過去数か月、意見を集約しようとしてきた。この状況ではモリエール条項は挑発と受け止められる以外にありえない。日曜に取材したが、欧州委員会は返答を避けた。「我々はまだ法規を見ていないし、抗議も受けていない。したがって欧州連合の法との整合性を考えるのは難しい」と内部筋は語る。

「極右のトーテム」

フランスでは議論は始まったばかりである。ヌヴェルアキテヌ県の経営者(PS)のアラン・ルセによれば、モリエール条項は「人種差別的で適用不可能で完全に衆愚的です。フランスで雇用を維持する中小企業を優遇する政策は、大企業ばかり採用されないように、公共事業の割当に枠を作ることです」。

イルドフランス県では、右派戦線グループの議長であるセリヌ・マレゼがこの政策を非難している。「外国人嫌悪であり、スティグマ化です。今投票に賭けられるのは偶然ではありません。右派の大統領選挙運動のためのイデオロギーに使われているのです」。

中小企業同盟の議長であり、フランス建築連盟の前の副議長でもあるフランソワ・アスランは、この点を良く認識している。彼はほとんど動揺していない。「もし過去に派遣に関する詐欺がそれほどでもなかったのなら、今、こんなことにはなっていないでしょう」しかし、「これが極右が振りかざすトーテムに成り得るのは事実です。正しい解決策は、競争が公正であるようにすることでしょう」。

またアスラン氏は派遣詐欺にもっと良く対応できるように国レベルで対策が講じられるべきだとする。「2017年中に、建築業の従業員は全員デジタルIDカードを持つ事になります。監察官は、スマートフォンを使って、その人がフランスの工事現場で働く資格があるかを確認できるようになります」。

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わたしがちゃんと読めていないのかもしれないが、ブリュッセルが危惧しているのかまだ何も言っていないのか、どっちなのか分からない。冒頭では危惧していることになっているが、取材したら質問をかわされたんだろう。何を根拠にブリュッセルが危惧していると言っているのか。

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